技術動向と開発体制
開発動向
当社の製品は自動車をはじめとしたさまざまなエンジンの進化とともに歩んできました。
現在では地球規模での環境保護・CO2削減の面から、今後よりいっそうの環境性能の向上が求められています。
ピストンリング、シリンダライナ、バルブシートを始めとして新製品・新技術の研究開発を引き続き推進します。
横にスクロールできます。
エンジン動向 | 実績 | 対応例 |
---|---|---|
熱効率向上
|
低摩擦化、オイル消費低減、ブローバイ低減、耐摩耗性向上、バイオ燃料対応等(形状、材質、表面処理の新技術開発) シンプル加工、シンプル開発 |
超低摩擦表面処理(DLC)による低摩擦化 MBD活用 |
開発体制
技術センター
TPRグループの技術センターとして2004年に開設、技術開発の中心として明日のニーズに対応する研究開発をしています。
実験・解析
内燃機関の熱効率向上・排ガス低減のために、ピストンリングやシリンダライナの低摩擦化(フリクション低減)とオイル消費低減、バルブシートの材料開発が重要です。当社が保有するエンジン実験設備や各種実験・評価装置を活用して機能開発、材料開発、表面処理開発を行っています。
近年ではCAE機能解析がさらに重要となっています。フリクション測定器などの機能評価装置を活用して研究開発に生かすと共にお客様のMBD(=モデルベース開発)に対応した活動を行っています。ご紹介した以外にも様々な試験装置や材料・表面処理の分析装置を活用して活動しています。
エンジン実験室
ピストンリングの性能評価を行うためエンジン実験室を備えています。
製品開発・性能解析に活用しており、お客様より厚い信頼を得ています。
可視化試験機
ガラスシリンダを用いてオイルの流れを可視化し、オイル消費のメカニズム分析に活用しています。
CAE解析
製品設計サポートのためにCAE機能解析を実施しています。
構造解析、熱解析、挙動解析や流体解析を基に最適設計に生かしています。
お客様のMBD(=モデルベース開発)に対応する活動を行っています。
摩擦試験機
ピストンリング・シリンダライナ用材料,表面処理の摺動試験機です。摺動速度や用途によって往復動摩擦試験機、ピンディスク摩擦試験機、リングオンローター試験機を活用しています。
フリクション測定器
浮動ライナ式フリクション測定器です。クランク機構を持ち、ピストンとピストンリングのフリクションを計測することができます。
また可視光半導体レーザーを用いてフリクションと油膜厚を同時に計測しています。
バルブシート摩耗試験機
エンジンの更なる性能向上に対して、適用可能な材料の開発を進めています。
材料開発においては様々な燃焼室環境を再現可能な耐摩耗試験機(左図ご参照)や、中大型ディーゼル車両の鋳鉄ヘッド向けの検証のためバルブシート耐脱落性試験機を活用しております。