株主・投資家の皆様へ
平素は格別のご高配とご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
当社第93期中間連結会計期間が終了しましたので、概況につきご報告申し上げます。
2025年12月
代表取締役会長兼CEO末廣 博
第93期中間連結会計期間の概要
当中間連結会計期間における世界経済は、通商政策の動向等による不確実性が残るなか、総じて底堅く推移しました。中国では、買い替え支援策の継続や米国以外向け輸出の拡大を背景に、需要は堅調に推移しました。日本では、雇用・所得環境の改善がみられる一方、通商環境の不透明感から輸出関連を中心に弱さが残り、緩やかな回復となりました。米国では、個人消費は堅調に推移する一方、物価上昇圧力が引き続きみられました。
当社グループが主として関連する自動車業界においては、中国では国内販売及び輸出が引き続き堅調に推移しました。一方、アセアンでは需要の伸びが鈍化し、販売は伸び悩みました。米国では、一部の欧米系メーカーにおいて販売の低迷がみられました。
このような経営環境のもと、当社グループの当中間連結会計期間については、自動車外装事業での減少が主因となり、売上高は前年同期比で減収、品種構成の影響により営業利益及び経常利益は前年同期比で減益となりました。親会社株主に帰属する中間純利益については、保有資産の売却益を特別利益として計上したことにより、前年同期比で増益となりました。
26中期経営計画の推進
当社は、既存事業であるパワートレイン分野と新たな事業であるフロンティア分野の両輪経営を骨子とした26中期経営計画を推進しております。
パワートレイン分野では、エンジン搭載車拡大が見込まれる市場には生産能力増強を行いつつ、グローバル生産合理化を目指し高効率ライン導入を計画的に進めております。
フロンティア分野では、EV化の進展に伴う軽量化需要の拡大に対応するため、アルミ事業の拡大を目的として、アルミダイキャスト技術を有する企業の出資持分を当社連結子会社により取得いたします。また、東京都が実施する「大企業等の保有資産を活用したオープンイノベーション促進事業(TokyoCross Lab)」において、参加大企業5社の一社として採択されました。今後、次世代モビリティや先端産業分野におけるスタートアップ企業との協業が期待されています。
また、投資家の皆様に当社株式へ投資していただきやすい環境を整えるため、株式分割を実施するとともに、低採算資産の削減や自己株式取得の実施などを通じて、資本効率の向上及び株主還元の強化に努めました。今後とも、収益力を高め、資本効率の向上を図りながら、株主・投資家の皆様とのコミュニケーション活動にも力を入れてまいります。
株主の皆様の変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。